作業手順書のテンプレート(Excel)無料ダウンロード|書き方と記入例【建設業】
作業手順書は、現場の作業を安全かつ確実に進めるために、作業の順序と急所をまとめた書類です。
元請から提出を求められたものの、どんな様式でどう書けばよいのか迷う方も多いのではないでしょうか。
このページでは、すぐに使える作業手順書のExcelテンプレートを無料で配布しています。
あわせて、各項目の書き方とバックホウによる掘削作業の記入例もご紹介します。
作業手順書のテンプレート(Excel)無料ダウンロード
Excelで作成した作業手順書のテンプレートです。
A4横1枚に収まるレイアウトなので、そのまま印刷して現場に掲示できます。
- 記入用シートと記入例シート(バックホウによる床掘り作業)の2シート構成
- 作業の順序・急所・急所の理由を書き込める12ステップ分の表
- 可能性と重大性を入力すると、評価点と危険度(Ⅰ〜Ⅲ)を自動で計算
- 承認者・確認者・作成者の押印欄つき
- 作業員の周知記録(周知日・氏名)欄つき
作業手順書テンプレート(Excel・A4横)
記入用シートと記入例シートの2シート入り
自社の作業内容にあわせて、行の追加や項目名の変更も自由に行ってください。
作業手順書とは
作業手順書とは、一つの作業を安全に、正しく、効率よく行うための順序とポイントを定めた書類です。
誰が作業しても同じ品質と安全を確保できるように、ベテランのノウハウを文書にしたものといえます。
職長教育のカリキュラムにも「作業手順の定め方」が含まれており、作業手順書の作成は職長の重要な役割とされています。
作業計画書との違い
混同しやすい書類に作業計画書があります。
作業計画書は、車両系建設機械を使う作業や移動式クレーンを使う作業などについて、法令で作成が義務付けられている計画です。
使用する機械の種類や運行経路、作業の方法などを定めます。
一方の作業手順書は、作業を構成する一つひとつのステップと、その急所を作業者目線でまとめたものです。
作業計画書で決めた方法を、現場で実際にどう進めるかを落とし込んだ書類と考えるとわかりやすいでしょう。
車両系建設機械や移動式クレーンを使う場合の届出は、全建統一様式第9号の記入例もあわせてご確認ください。
作業手順書の書き方
テンプレートの各項目について、記入のポイントを順番に解説します。
基本情報(工事名・作業名・使用機械など)
最初に、工事名、作業名、作業場所、会社名、作成日を記入します。
使用機械、使用工具、保護具、必要資格、作業人員もあわせて書いておくと、作業前の準備漏れを防げます。
必要資格の欄には、運転技能講習や作業主任者など、その作業に必要な資格を具体的に記入しましょう。
作業の順序(主なステップ)
作業を始めから終わりまで、実際に行う順番に分解して書きます。
一つのステップは「〇〇を△△する」のように、動作がわかる短い言葉にまとめるのがコツです。
ステップが細かすぎると読まれなくなるため、6〜10程度に絞ると使いやすい手順書になります。
急所
急所とは、そのステップを行ううえで外してはいけないポイントのことです。
安全、品質、やりやすさの3つの観点から考えると書きやすくなります。
一つのステップに急所を詰め込みすぎると伝わりにくくなるので、多くても3つまでに絞りましょう。
急所の理由
なぜその急所を守る必要があるのかを書きます。
理由がわかると作業者が納得して守るようになり、手順書が形だけのものになるのを防げます。
予想される危険と危険度の評価
そのステップで起こりうる災害を「激突」「挟まれ」「墜落」のような災害の型で書きます。
次に、災害が起こる可能性と、起きたときの重大性をそれぞれ1〜3の数字で入力します。
テンプレートでは、評価点(可能性×重大性)と危険度が自動で表示されます。
| 危険度 | 評価点 | 対応の目安 |
|---|---|---|
| Ⅲ 高 | 6〜9点 | 作業前に必ず対策を実施する |
| Ⅱ 中 | 3〜4点 | 対策を講じたうえで作業する |
| Ⅰ 低 | 1〜2点 | 注意して作業する |
安全対策と担当
予想される危険に対して、具体的にどんな対策をとるかを書きます。
「注意する」「気をつける」だけでは対策にならないため、設備や手順で防ぐ内容を記入しましょう。
担当欄には、その対策を誰が実施するのかを職種や役割で書いておくと責任があいまいになりません。
周知記録
作業手順書は作って終わりではなく、作業者全員に内容を伝えて初めて役に立ちます。
朝礼やKYミーティングで読み合わせをしたら、周知日と氏名を記録しておきましょう。
KY活動の進め方はKY活動の記入例・例文集で詳しく解説しています。
作業手順書の記入例(バックホウによる床掘り作業)
テンプレートの記入例シートに収録している、バックホウによる床掘り作業の例です。
自社の作業手順書を作るときの参考にしてください。
| No | 作業の順序 | 急所 | 予想される危険 | 危険度 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 始業前点検 | ブレーキ・旋回装置・警報装置の作動を確認する | 制動不良による激突 | Ⅱ |
| 2 | 作業前ミーティング | 作業範囲・合図者・立入禁止範囲を全員で確認する | 合図の誤認による挟まれ | Ⅲ |
| 3 | 立入禁止措置 | 旋回範囲をカラーコーンとコーンバーで区画する | バケットとの激突 | Ⅲ |
| 4 | 地下埋設物の確認 | 図面と試掘で位置を確認し、近接部は手掘りとする | 埋設物損傷による火災・感電 | Ⅱ |
| 5 | 機械の移動・据付け | 誘導員の合図で移動し、堅固な場所に据え付ける | 軟弱地盤での転倒 | Ⅱ |
| 6 | 掘削 | 計画の法勾配を守って掘削する | 土砂崩壊による生き埋め | Ⅲ |
| 7 | 掘削土の仮置き | 掘削肩から離れた場所に仮置きする | 土砂崩壊 | Ⅱ |
| 8 | 床付け・レベル確認 | 機械を停止してから掘削箇所に入る | バケットとの激突・挟まれ | Ⅲ |
| 9 | 作業中の点検 | 掘削面の亀裂・湧水・浮石を確認する | 土砂崩壊 | Ⅱ |
| 10 | 作業終了 | バケットを地面に降ろし、キーを抜く | 掘削箇所への墜落 | Ⅱ |
記入例では、急所の理由と安全対策、担当者まで記入しています。
詳しい内容はダウンロードしたExcelファイルの記入例シートでご確認ください。
作業手順書を作るときのポイント
- 実際に作業している人の意見を聞きながら作る
- ステップは動作がわかる短い言葉で書く
- 急所は1ステップにつき3つまでに絞る
- 「注意する」ではなく、具体的な対策を書く
- 災害やヒヤリハットが起きたら、その都度見直す
特に大切なのは、現場の作業者と一緒に作ることです。
机の上だけで作った手順書は実際の作業とずれやすく、守られなくなってしまいます。
ベテランが無意識に行っているコツを急所として書き出すことで、若手や新規入場者への教育にも活用できます。
あわせて準備したい安全書類
- 作業員名簿(全建統一様式第5号)の書き方と記入例
- 工事安全衛生計画書(全建統一様式第6号)の記入例
- 新規入場時等教育実施報告書の書き方と記入例
- 安全ミーティング報告書(全建統一様式第8号)の記入例
- 移動式クレーン/車両系建設機械等使用届(全建統一様式第9号)の記入例
まとめ
作業手順書は、作業の順序と急所、その理由を整理して、誰でも安全に作業できるようにするための書類です。
このページのテンプレートを使えば、危険度の評価まで含めた作業手順書をすぐに作成できます。
記入例を参考に自社の作業にあわせて書き換え、作業前のミーティングで全員に周知してください。
作業手順書テンプレート(Excel・A4横)
記入用シートと記入例シートの2シート入り



