2020年10月1日から作業員名簿の提出が義務化される!?

施工体制台帳に作業員名簿の添付が義務化されることになりそうです。

また、書類が増えるのか。。。

2020年10月1日から作業員名簿の提出が義務化される!?

※2020年10月1日から施工体制台帳に作業員名簿の添付が義務化されました。
国交省の作成例をもとにした作業員名簿は以下のサイトからダウンロードいただけます。
【2021年最新】作業員名簿 2020年10月業法改正適用版

2020年10月1日から作業員名簿の添付が義務化されることになりそうです。(パブコメの応募は終了していますが、6月23日時点ではまだ公布されていません)

情報源はこちら

建設業法施行規則及び施工技術検定規則の一部を改正する省令案について

この「建設業法施行規則及び施工技術検定規則の一部を改正する省令案について (令和2年10月1日施行予定)(概要)」の

2.建設業法施行規則における改正の概要

の6に以下の通りの記載があります。

(6)施工体制台帳の記載事項及び再下請通知を行う事項について(第14条の2、第14条の4関係)

施工体制台帳の記載事項及び再下請通知を行う事項について、以下の事項を追加する。

① 監理技術者を補佐する者について、氏名及び保有資格を記載することとする。
② 当該建設工事の従事者に関する事項を追加する。具体的には、当該建設工事に従事する者に関する記載事項は以下のとおりとする。
・氏名、生年月日及び年齢
・職種 ・社会保険の加入状況
・中退共又は建退共への加入の有無
・安全衛生に関する教育を受けているときは、その内容
・建設工事に係る知識及び技術又は技能に関する資格(※工事に従事する者が希望しない場合は記載を要しない。)

また、①の者を置くときは、その者が監理技術者補佐資格を有すること及び恒常的に雇用されていることを示す書類を施工体制台帳に添付することとする。
※ ①の記載については作成建設業者に限る

そうなると、今までって作業員名簿の提出って任意(とは言え元請次第)だったんですね。

今までの作業員名簿で対応できるのか?

最新情報:建退共、中退共の項目が追加された国交省の作成例をもとにした作業員名簿は以下のサイトからダウンロードいただけます。
【2021年最新】作業員名簿 2020年10月業法改正適用版

現行の全建統一様式 第5号 作業員名簿では「中退共または建退共への加入の有無」の項目欄がありません。

当サイトで配布している作業員名簿でも「建退共手帳所有の有無」の項目はありますが、「中退共」の文字はありません。

ただ、項目自体はありますので、10月1日以降は

「建退共手帳所有の有無」

「中退共または建退共への加入の有無」

にしてもらうだけで対応可能です。

作業員名簿は以下のサイトからダウンロードできます。

全建統一様式第5号 作業員名簿 テンプレートのダウンロードと記入例

 

なお、10月1日以前に作ったものも書き直し必要なの?という疑問が当然湧いてきますが、

「経過措置により施工日(10月1日)前に締結された契約については従前の例によることとする」

とありますので、2020年10月1日以降に契約した工事が対象という認識で大丈夫なようです。

「建設業法施行規則及び施工技術検定規則の一部を改正する省令案について (令和2年10月1日施行予定)(概要)」内に以下の記述があります。

(19)経過措置について(附則関係)
7 ① (4)(6)(8)に関する経過措置 施行日前に締結した契約にあっては、電子情報処理組織を用いて契約を行う場合の技術的基準並びに施工体制台帳、再下請通知書及び施工体系図の記載事項については、なお従前の例によることとする。

これも建設キャリアアップシステム(CCUS)登録を促すための施策なのか?

先日、「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」についての記事でも触れましたが、追加書類の提出を回避する方法としてCCUSへの登録がありました。

また書類が増えるの?夏以降社会保険加入の裏付け確認が必要に

今回の作業員名簿の提出が義務化されるのも、CCUSへ登録がされていれば免除されるはずです。(情報源が確認できなかったので「はず」としています)

思うように進んでいないCCUS登録。そのCCUSへの技能者登録のための1つの施策としても見えます。

建設業の社会保険加入率の現状

現状の建設業の社会保険加入率について確認しました。

企業の社会保険加入は平成29年10月調査で、それぞれ

  • 雇用保険:98%
  • 健康保険:98%
  • 厚生年金保険:97%

という水準まで来ています。

社会保険等加入率(平成29年公共事業労務費調査より)

企業の3保険の加入率は、平成23年の84%から97%にまでに引きあがっています。

労働者別にみても、3保険に加入している率は85%と、平成23年の57%から飛躍的に引きあがっています。

今回の話は、企業としての社保加入は達成したので、次は技能者(個人)の加入率の引き上げに力を入れていく、ということでしょうか。

ただ、一方で現場での負荷があがることも認識しておいた方が良いです。

作業員名簿は技能者を抱える下請業者が主に作成することになりますが、書類が増えることによる負担は作成する下請業者だけに影響があるものでありません。

提出を求める元請業者もそうですし、それをチェックしなければならない発注者側の負担も増えるのです。

で、残念なことにリリース当初は検査員の認識もバラバラで余計なところをチェックしたり、必要以上に提出書類を増やされたりするのが落ちです。

作業員名簿に書かれている作業員の情報を一人一人、一つ一つ確認するとしたら、一体、検査に何時間かかることになるのか、まったく持ってわかりません。。

CCUSを登録義務化して、未登録者は現場入場不可。そして、書類の作成、提出不要、くらいまで振り切れないと現場への負担は増えるばかりになりそうです。


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