建設キャリアアップシステムの料金値上げしようしたら業界から不満続出

※この記事の内容は投稿当時(2020年6月26日)の内容です。最終的な値上げ料金は以下のサイトを参照してください。

CCUS 10月からの制度改正のお知らせ

国土交通省が10月から建設キャリアップシステム(以下CCUS)の料金を引き上げようとしたら、ちょっと面白いことになっています。

建設キャリアアップシステムの料金値上げしようしたら業界から不満続出

国交省が6月24日に開いた官民の建設キャリアアップシステム運営協議会・運営委員でCCUSの登録料や利用料金の引き上げを提案したところ、業界から不満の声が上がっています。

料金の値上げ内容は以下の通り。

  • 技能者登録料:2,500円→4,000円
  • 事業者登録料:現行の5倍
  • 現場利用料:3円→6円

事業者登録料の5倍ってすごいですね。

資本金500億円以上だと、現在の120万円から600万円まではねあがります。

建設業の場合、資本金は3億円以下の会社が9割以上を占めるようですので、3億円未満で見ると

  • 1億円以上3億円未満のレンジで6万円→30万円

ということになります。

その差、24万円は結構でかいですね。

※これは5年に一度かかる費用です。

 

3億円以下が多いと言っても、実際のところ、資本金が500万円以上1,000万円未満も結構多いと思います。

その場合、

  • 500万円以上1,000万円未満のレンジだと6,000円→30,000円

です。

 

正直登録に1円も払いたくないところに、24,000円もアップって勘弁してほしいですね。

 

以下へ、資本金別の現行料金、新料金、差額を示しておきます。

資本金 現行 新料金 差額
一人親方 ¥0 ¥0 ¥0
500万円未満(個人事業主含む) ¥3,000 ¥15,000 ¥12,000
500万円以上1,000万円未満 ¥6,000 ¥30,000 ¥24,000
1,000万円以上2,000万円未満 ¥12,000 ¥60,000 ¥48,000
2,000万円以上5,000万円未満 ¥24,000 ¥120,000 ¥96,000
5,000万円以上1億円未満 ¥30,000 ¥150,000 ¥120,000
1億円以上3億円未満 ¥60,000 ¥300,000 ¥240,000
3億円以上10億円未満 ¥120,000 ¥600,000 ¥480,000
10億円以上50億円未満 ¥240,000 ¥1,200,000 ¥960,000
50億円以上100億円未満 ¥300,000 ¥1,500,000 ¥1,200,000
100億円以上500億円未満 ¥600,000 ¥3,000,000 ¥2,400,000
500億円以上 ¥1,200,000 ¥6,000,000 ¥4,800,000

技能者登録料の値上げも結構きついです

技能者登録の費用も2,500円から4,000円へ引き上げられます。

この費用を会社負担としている場合は、そこそこ負担が増えることになります。

30人の技能者を抱えていれば45,000円。50人で75,000円、100人だと150,000円の負担増です。

※技能者の更新は10年(厳密には発行日から発行9年経過後最初の誕生日まで)です。

 

具体例をあげておくと、資本金1億円以上3億円未満の会社で、30人の技能者がいる場合はトータルで、285,000円の負担増となります。

 

技能者個人で負担している場合も、よほどのメリットがあれば別ですが、そうでもないのであれば1,500円も値上げされたら登録しようなんて思えないですよね。

料金を引き上げる理由

で、今回引き上げを検討している理由は以下です。

  • 加入インセンティブを重視し採算リスクを織り込まず利用料金を廉価に設定していた
  • 運用初年度の支出で想定を上回る審査費用がかかった
  • 累積赤字は2019年度末で56.7億円(うち追加開発費13.5億円)だった

以上のような理由から利用料金の引き上げが必要となっているようです。

 

うーん、頭の良い人たちがやっているはずなので、こんな「読みが甘かった」的な理由はありえないと思うのですが。。

 

参考までに平成31年度の収支計画はこちらです。

計画段階で収支は611,250,000円(61億1,250万円)のマイナス???です。

ということは、もともと値上げを想定しての運用ということですか?

 

参照情報
https://www.ccus.jp/files/news/190327.pdf

CCUS登録への施策

この値上げ、違う角度から見ると、CCUSへの登録を進めるための施策ともとらえることができます。

登録数が一向に増えないCCUSに対して、当初私は、登録を無料化してガンガン登録させたりしないと登録数増えないのでは?と思いましたが、CCUSの場合は値上げの方が有効かもしれません。

システム自体に有効性や利便性があるのであれば「無料化対策」は有効に働くと思いますが、そうでない場合は、強制でもない限り無料であっても登録しないですから。

そのうち登録しなければならないのは分かっているけど、、、というタイプのものはよほどの動機づけができないと登録は進みません。

マイナンバーカードなんて無料だけど登録進まないですしね。

 

そのため、有用性を感じないシステムは、「値上げ」というようなネガティブな要素を持ち出さないと登録は進まないのでしょう。

そういった観点からこの値上げは有効かもしれません。

 

ただし、この値上げによる駆け込み登録手法がとれるのは、強制、もしくは半強制的に加入しなければならないシステムに限定されると思います。

 

また、敵が多くなることの認識は必要です。特に登録させなければならない「登録者側から」の反発が増えます。

が、それを強行することができるのは、このシステムが「お上の」そして「半強制的なシステム」だからでしょう。

サービス拡張に向け実証実験って何?

一方、国土交通省はCCUSのサービス拡張に向け実証実験もしています。

カードリーダーを設置せず、スマートフォンを使って入退場登録する方法、現場や企業ごとに労務費を集計する機能などの追加を考えているそうです。

カードリーダーの設置負担がハードルになっているそうですが、カードリーダーは安いものだと1万円です。

中小現場で設置の負担が、、、という話のようですが、中古のPCとセットでも3万円くらいでそろえられそうです。

おかしなシステム開発費をかけるよりも、そこの金銭的支援をすればよいのでは?と思いますが。

 

こんなことしているから、

「運営主体である建設業振興基金のコストカットが先だ!」

という声が上がるんですよね。

実際、その他の委託業務に6億2千万円とか、管理費に5億2千万とか本当にそんなにかかるの?とは思いますからね。

 

値上げはされるんだろうなぁ、と思いますが、今後もCCUSについてはウォッチしていきたいと思います。

 

今回の記事は以下を参考にさせていただきました。
CCUS利用料引き上げ、業界から不満続出/運用計画に疑問、普及にブレーキ
国交省/CCUS利用料金引き上げ提案/システム追加開発費を業界に要請

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