2024年4月には土木工事のすべてが週休2日制に

国土交通省は直轄土木工事で原則週休2日制度を導入を進めると発表しています。

これは、建設業界全体に週休2日制の波及が進みそうな気配がします。

2024年4月には土木工事のすべてが週休2日制に

この動きは、2024年4月から建設業でも時間外労働の罰則付き上限規制が適用されることを踏まえ、週休2日工事、週休2日交代制モデル工事(維持工事など対象)を原則化するためのものです。

国交省は2023年度には維持工事などを含めすべての工事を、週休2日工事として発注者指定型で公告するとしています。

工事の費用はどうなるの?

週休2日は良いですが、受注側や作業員の立場としては、その分給料が減ってしまうと死活問題です。

ですが、国交省は労務費や機械経費(賃料)、共通仮設費、現場管理費に現場閉所の状況に応じて補正係数を乗じ、必要経費を計上するとしているので、それなりの費用は計上してもらえるようです。

労務単価なんかもしっかりとあげてもらえないといたずらに休みだけ増えてしまうことになりかねません。

週休2日制導入のタイムライン

国交省では本官、分任官、交代制の3種でタイムラインを分けています。

  • 本官発注(3億円以上)の場合、2021年度にすべて発注者指定型で公告。
  • 分任官発注(3億円未満)は発注者指定型の割合を2021年度50%、2022年度70%に段階的に引き上げ、2023年度にはすべて発注者指定型。
  • 現場を閉所できない週休2日交代制モデル工事は、
    1. 2021年度は通年維持工事や災害復旧工事などに導入
    2. 2022年度はすべての通年維持工事や災害復旧工事など
    3. 2023年度には閉所困難工事を含め、すべての工事

という段階を踏むようです。

引用元:建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=117800

閉所できない現場はどうするのか?

現実問題として閉所ができない現場もあるわけですが、国交省は上記の通り連続施工が必要で現場閉所が困難な工事にも適用を広げることを考えています。

現場閉所が困難というのは、

  • 365日拘束される工事=通年維持工事など
  • 連続して稼働しなければいけない工事(閉所困難工事)=災害復旧工事、交通規制・出水期・完成時期などの制約のある工事、連続施工せざるを得ない工事(シールドなど)

などです。

閉所できない交代制の現場でも、案の段階ですが週休2日を実現させる方針としてタイムラインを打ち出しているので、実施されるでしょう。

 

んんー、そもそも週休2日に抵抗がある人間が多い(気がする)建設・土木業界。

閉所することができない現場にも週休2日を導入し管理するのは結構大変だと思いますが、やるからにはガッツリやらないと変わらないので、どこまでできるか見ものです。

ただ、「休みだけ増えて給料減った」ということがないように、末端の作業員までちゃんと週休2日制の恩恵が受けられるようになることを願います。


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