技士補の資格が取れるのはいつからなのかが分かりました
2021年4月1日に改正建設業法の「技術検定制度の見直し」規定が施行されますが、そこで新設される資格が「技士補」です。
その技士補の資格ですが、いったいいつから取れるようになるのかが分かりました。
目次
技士補の資格が取れるのはいつからなのか?
技術検定制度の見直し自体は、2021年4月1日に施工されますが、その時点で技士補の資格保有者が誕生するわけではありません。
実際の試験日は2021年6月から9月に実施され、早いものでも合格発表は7月になるので、技士補の資格保有者が誕生するのは、2021年7月以降となります。
なお、建築や電気工事の申込受付は2021年1月29日から、と割と近い未来なので、忘れないように注意した方が良いです。
技士補の試験内容とは?今までの学科試験とは違うの?
現行制度は学科(知識)と実地(能力)で構成されていますが、新制度では知識と能力の両面を問う第1次検定と第2次検定に再編されます。
よって、
- 学科→1次
- 実地→2次
というイメージになります。
ただ、単純に学科が1次、実地が2次になったのではなく、具体的な試験内容としては、
- 第1次は学科試験で求めていた知識問題を基本に、実地試験の能力問題の一部を追加
- 第2次は実地試験の能力問題に加え、学科試験の知識試験の一部を移行
とされています。
なので、今までの学科試験とは実地試験の一部が追加されるので、少々内容が変わってくるわけです。
学科試験のみに合格している人はどうなるの?
今、学科試験だけを合格している人はどうなるのか心配ですね。
でも、経過措置として現行制度の学科合格者は新制度でも「学科試験免除」のインセンティブを残して試験を受け、合格すると技士になれるそうです。
良かったですね。
2021年度(令和3年度)の1級技術検定試験日程
第一次検定
申込受付 | 試験日 | 合格発表 | |
建設機械 |
2月15日~3月31日 |
6月20日※1 | 8月4日 |
土木 |
3月17日~31日 |
7月4日 | 8月19日 |
建築 |
1月29日~2月12日※4 |
6月13日 | 7月16日 |
電気工事 |
1月29日~2月12日※4 |
6月13日 | 7月16日 |
管工事 |
5月6日~20日 |
9月12日 | 10月14日 |
電気通信工 |
5月6日~20日 |
9月12日 | 10月14日 |
造園 |
5月6日~20日 |
9月12日 | 10月14日 |
第二次検定
申込受付 | 試験日 | 合格発表 | |
建設機械 | 2月15日~3月31日 | 8月下旬~9月中旬頃※2 | 11月18日 |
土木 | 3月17日~31日 8月19日~9月2日※3 |
10月3日 | 翌年1月14日 |
建築 | 1月29日~2月12日※4 7月6日~7月20日※5 7月16日~7月30日※3 |
10月17日 | 翌年1月28日 |
電気工事 | 1月29日~2月12日※4 7月6日~7月20日※5 7月16日~7月30日※3 |
10月17日 | 翌年1月28日 |
管工事 | 5月6日~20日 10月14日~28日※3 |
12月5日 | 翌年3月2日 |
電気通信工 | 5月6日~20日 10月14日~28日※3 |
12月5日 | 翌年3月2日 |
造園 | 5月6日~20日 10月14日~28日※3 |
12月5日 | 翌年3月2日 |
※1 第二次検定のうち施工管理法、建設機械施工法及び建設機械組合せ施工法に関する筆記式試験を含む
※2 第二次検定のうち建設機械操作施工法に関する実技試験(第二次検定受検手数料払込は第一次検定合格発表後)
※3 令和3年度第一次検定合格者に限る
※4 再受検者に限りインターネット申請が可能
※5 令和2年度学科試験のみ合格者に限る
2021年度(令和3年度)の2級技術検定試験日程
2級の検定試験は建築機械と建築機械以外で大きく違いますので注意してください。
まずは建築機械です。1回目に第一次と第二次検定、2回目に第一次のみとなっています。
1回目(第一次検定・第二次検定) 建築機械
申込受付 | 試験日 | 合格発表 | |
建設機械 |
2月15日~3月31日 |
6月20日(第一次検定)※1 8月下旬~9月中旬頃(第二次検定)※2 |
8月4日(第一次検定) 11月18日(第二次検定) |
2回目(第一次検定) 建築機械
申込受付 | 試験日 | 合格発表 | |
建設機械 |
9月21日~10月20日 |
翌年1月16日 | 翌年3月9日 |
次に建築機械以外です。
1回目が第一次のみ、2回目に第一次と第二次が同時に行われます。
1回目(第一次検定)建築機械以外
申込受付 | 試験日 | 合格発表 | |
土木 |
3月3日~17日 |
6月6日※3 | 7月6日 |
建築 |
1月29日~2月12日 |
6月13日 | 7月6日 |
電気工事 |
1月29日~2月12日 |
6月13日 | 7月6日 |
管工事 |
3月3日~17日 |
6月6日 | 7月6日 |
電気通信工 |
3月3日~17日 |
6月6日 | 7月6日 |
造園 |
3月3日~17日 |
6月6日 | 7月6日 |
2回目(第一次検定・第二次検定)建築機械以外
申込受付 | 試験日 | 合格発表 | |
土木 | 7月6日~20日 | 10月24日 | 翌年1月14日(第一次検定のみ) 翌年2月2日(第一次検定・第二次検定) |
建築 | 1月29日~2月12日※4 7月6日~20日※5 |
11月14日 | 翌年1月21日(第一次検定のみ) 翌年1月28日(第一次検定・第二次検定) |
電気工事 | 1月29日~2月12日※4 7月6日~20日※5 |
11月14日 | 翌年1月21日(第一次検定のみ) 翌年1月28日(第一次検定・第二次検定) |
管工事 | 7月13日~27日 | 11月21日 | 翌年1月14日(第一次検定のみ) 翌年3月2日(第一次検定・第二次検定) |
電気通信工 | 7月13日~27日 | 11月21日 | 翌年1月14日(第一次検定のみ) 翌年3月2日(第一次検定・第二次検定) |
造園 | 7月13日~27日 | 11月21日 | 翌年1月14日(第一次検定のみ) 翌年3月2日(第一次検定・第二次検定) |
※1 第二次検定のうち施工管理法に関する筆記式試験を含む
※2 第二次検定のうち建設機械操作施工法に関する実技試験(第二次検定受検手数料払込は第一次検定合格発表後)
※3 2級土木施工管理技術検定については、種別「土木」のみ1回目第一次検定を実施
※4 令和2年度学科試験・実地試験受検者のうち学科試験合格者に限る(インターネット申請も可能)
※5 第二次検定または第一次検定・第二次検定の受検者のうち再受検者に限りインターネット申請が可能であり、受付期間は6月22日~7月20日となる
まとめ
新設される技士補の資格ですが、実際に保有して現場に出てくる人が現れるのは2021年7月以降になりそうです。
現時点でも一級の管理技士であれば、技士補としても設置することはできますが、それだとあんまり技士補の設置を活用できているとは言えません。
やっぱり、技士補を活用するのであれば、現在2級しか持っていないスタッフに1級技士補の資格を取得してもらい、1級技士と同等の役割を担ってもらいたいですね。
経過措置として、「2021年3月31日までに1級または2級の学科試験に合格し、同年4月の時点で学科試験の免除を受けている場合は、免除される期間内に限り改正後の1級または2級の第二次検定の受験資格を有すると見なす。」
とありますが、そのまま学科合格者が技士補になることはできないみたいですね。。。
令和2年度の一次試験合格者が、実施試験で落ちても技士補として登録は出来ないものですかね。そうなれば、当社においては、最悪4名が技士補になれ、会社も助かります。なかなか実地が受からない。前倒しを期待するだけです。国土交通大臣殿、技術者不足対策をR2年から対象にしてください。